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第7回情報・意見交換部会
第7回情報・意見交換部会レポート
■第7回情報・意見交換部会(ワイガヤ会)を 2025年5月9日に開催しました。
今回はWebでの開催でした。総勢20名の方に参加いただきました。
■開催趣旨
今回の部会は、デザインと法協会の活動を改めて紹介するとともに、過去の分科会で取り上げた研究テーマを再確認し、会員同士および関心を持つ外部の方々との意見交換を行う場として開催されました。
特に、最近イベント参加の機会がなかった会員にも、気軽に協会活動へ再参加するきっかけとなることを目的としました。
■導入セッション
グループ討議のネタ・呼び水とするため、過去の分科会で取り上げた研究テーマのうち以下の2つのトピックについて研究成果を実務的な観点でご紹介しました。
テーマ①:デザインの創作者は誰か?(発表:齊藤良平会員)
テーマ②:仮想空間におけるデザインを取り巻く法律問題(発表:安立卓司会員)
上記導入セッションの後、参加申し込み時の回答に基づいて分けられたグループで意見交換を行いました。
■グループ討議
各グループでは、活発な議論と意見交換が行われました。以下に簡単な参加者のコメントをご紹介します。
テーマ①:デザインの創作者は誰か?
・創作者として意匠出願の願書に名前を記載する者は、実際に創作に関与した者に限るべき。
・意匠登録を受ける権利については、実務上メーカーなどへ譲渡することが自然なケースもある。
・創作者情報は、企業内の重要なスタッフの可視化など、経営上の観点からも利活用が可能。
・創作者情報は組織内の人材育成やM&A等の事業戦略にも活かせる可能性があるのではないか。
テーマ②:仮想空間におけるデザインを取り巻く法律問題(発表:安立卓司会員)
・「改めて聞いて気づきがあった」との感想があった。
・創作者や仮想空間の議論は、AIや意匠法改正とも関連し、視点が先進的との指摘。
・仮想空間の物品と現実の物品の用途・機能的差異を指摘する意見もあった。
・著作権と意匠権の関係における検討の不足を懸念する声も上がった。
・「法的に問題なくても社会的炎上があり得る」と、法と常識の乖離に警鐘を鳴らした。
・仮想空間での神社破壊ゲームを例に、文化的価値に対する保護の必要性も議論された。
■反省・振り返り
振り返りアンケートを取りました。
「各ルームでの意見交換が少人数であったため、少ない時間ながら、参加者の意見を聞くことができ、大変参考になった。」「デザインの創作者や仮想空間などの活動がわかりやすく噛み砕いた紹介がわかりやすかった。」等の好意的な感想が多かった一方で、もっとディスカッションの時間がほしかったという指摘が複数ありました。
また、今後の検討テーマとして、新会員による企画や非会員向けのイベントの企画、AIとデザイン法等の議論の要望もありました。今後の協会活動において活かしていきたいと思います。
今回のイベントは広報的な観点も含まれており、事前のSNSにおける情報発信等を行いました。この点に関してはあまり手応えを得られなかったため、今後の広報活動の参考にさせて頂きます。
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最後に、今回のイベント開催に尽力頂いた高橋伸輔理事、安立卓司会員並びに事務局の皆様に感謝します。