活動実績

2024.11.06
関西部会

第3回関西部会

3回目となる関西部会を2024年11月6日(18時~19時50分)に開催しました。今回は、スピーカーとしてデザイナーの安藤寿一様をお招きして、「ものづくりにおけるデザイン、設計、知財のあり方について」というテーマでお話をして頂きました。

弁理士法人藤本パートナーズの会議室でハイブリッド形式で開催し、当会の理事も含めてリアルでは5名、ZOOMでは最大9名(途中退席の方を含む)、計14名での開催となりました。

まず初めに、安藤様からデザイナーになられた生い立ちについて、学生自体や留学時代、現在に至るまでに知り合いになられたデザイナーや企業人、弁理士達とのエピソードを交えながらお話して頂きました。

次にデザイナーとして携わられた案件について、実際にデザインされて販売された商品、現在も販売されている商品を持参して頂き(4点持参して頂きました)、デザインが市場に出るまでどのように対応されてきたのか、といったお話を詳しくお話して頂きました。

また、企業とはどのような目的で市場に出したいのかしっかり話する必要がある、などといったデザインする際の心得、時代の流れと共にデザイナーの役割も変わってきたこと(昔はデザイン提案だけが多かったが、材料の提案や調査結果の精査まで行うケースがあるなど)、知財リスク(調査)はクライアントが出す場合も自分で行う場合もある、ドラフターによる作図経験やモノづくり経験がない者によって、パソコンで作成した図面では製造できないケースがあり手直しを請け負うことがある、といったお話もして頂きました。

お話の後には質疑応答の時間を設け、新規依頼の場合は個別契約か包括契約か(どちらもある)、売上に応じた割合で費用請求する契約はできないのか(売れなかった場合はどうする、と逆に聞かれて困ることとなる)、複数のデザイン提案を行って採用が1つでも権利化されると不採用のデザインを他には出せないのか(NDAがあるため仕方がないが他には出せない、コンペに落ちても同様)、材料提案した場合にPLのリスクヘッジはどう取るのか(製造工場がPL対応する、材料メーカーと仲良くしていると助かる、試作品と量産品では線引きがある)といった意見交換を行いました。

個人的にも新鮮で興味深いお話を聞くことができ、参加者は少なかったですが良い会になったのではないかと思います。お忙しい中、関西部会に参加して頂いた皆様、ありがとうございました。

以上